今回は、診療放射線技師の働き方について書いていきます。
放射線技師というと、病院でレントゲンやCT、MRIを撮影する仕事というイメージが強いと思います。
ただ、実際には勤務する施設によって働き方がかなり違います。
今回は第1部として、
- 大きな病院の働き方
- クリニックの働き方
- 忙しい時間帯
- 新卒でどこに入るのがおすすめか
について、実際に働いた経験をもとに書いていきます。
第2部では、給与面や、最終的に私が放射線技師として働き続けなかった理由について書く予定です。
大きな病院ほど勤務は大変になりやすい
まず、働き方についてですが、個人的には病院の規模が大きくなるほど勤務は大変になりやすいと感じています。
理由の一つが、休日の働き方です。
大きな病院では、土日であっても検査が必要になるため、完全に土日休みとは限りません。
特に地域の基幹病院になると、救急患者も多いため、
- 土日勤務
- 当直
- 待機
- 急な呼び出し
などが発生することがあります。
「待機」というのは、自宅などで待機して、急な検査が必要になったときに病院から呼ばれる勤務です。
休日だからといって完全に自由というわけではなく、呼び出された場合には病院へ向かわなければなりません。
当直や夜間対応もある
大きな病院では、夜間や早朝でも救急患者が搬送されてきます。
そのため、放射線技師にも当直勤務があります。
救急では、
- 一般撮影
- CT
- MRI
などを行うことがあり、夜中でも検査をすることがあります。
生活リズムが不規則になりやすいため、土日休みや規則正しい生活を重視する人には少し大変な働き方かもしれません。
逆に、平日に休みが欲しい人にはメリットもあります。
土日に勤務した分、平日に休みになることがあるため、役所や病院、買い物などはかなり空いています。
地域によっては離島勤務もある
これは勤務する病院によりますが、地域の基幹病院などでは、離島などへ一定期間出張して検査を担当することもあります。
私が知っているケースでは、1か月近く離島へ行って検査を行うこともありました。
こうした働き方はかなり特殊ですが、地域医療を支える病院ならではの仕事でもあります。
普段とは違う場所で働く経験ができる一方で、長期間自宅を離れることになるため、人によって向き不向きはあると思います。
クリニックは楽なのか?
「それならクリニックの方が楽なのでは?」
と思う人もいるかもしれません。
確かに大病院と比較すると、
- 当直がない
- 急な呼び出しが少ない
- 日曜日が休み
というクリニックは多いです。
ただし、必ずしも完全週休2日とは限りません。
私が経験したところでは、
午前勤務が2日+丸1日の休み
という形で、週休2日相当になっているケースがありました。
つまり、
「土曜日の午前中は仕事」
「別の日も午前中だけ仕事」
というような勤務です。
そのため、カレンダー通りの土日休みを希望している人は、求人を見るときに休日の表記をしっかり確認した方がいいと思います。
午前中はかなり忙しい
病院でもクリニックでも共通して感じたのが、
午前中が圧倒的に忙しい
ということです。
外来患者は基本的に午前中に集中します。
そのため、
- 一般撮影
- CT
- MRI
- 健康診断
などが次々に入ります。
患者さんを案内して撮影し、次の患者さんを呼ぶ。
午前中はかなり慌ただしく時間が過ぎていきます。
午後は意外と時間がある
一方で、午後になると患者数が減り、かなり落ち着く病院もあります。
もちろん施設によりますが、午前中と比べると明らかに余裕が出てきます。
私の場合は、その時間を使って、
- MRIのシーケンスについて調べる
- 撮影方法を研究する
- 資格の勉強をする
- 過去の画像を見ながら勉強する
といったことをしていました。
放射線技師は、機械を操作するだけの仕事ではありません。
特にMRIは撮影条件によって画像がかなり変わるため、より良い画像を撮影するためには勉強が必要です。
午後の空いている時間をどう使うかで、技師としての成長速度も変わってくると思います。
新卒なら大きな病院がおすすめ
よく学生から、
「新卒で大きな病院に入りたい」
という話を聞きます。
個人的には、その考え方で良いと思います。
むしろ可能であれば、新卒時代は多少大変でも大きな病院に入ることをおすすめします。
理由は単純で、
経験できる検査の種類が圧倒的に多いからです。
大きな病院であれば、
- 一般撮影
- CT
- MRI
- 血管撮影
- 核医学検査
- 放射線治療
- 手術室撮影
など、様々な仕事を経験できる可能性があります。
最初に経験を積んでおくと転職もしやすい
放射線技師は施設によって設備が大きく違います。
クリニックでは一般撮影とCTだけということもあります。
その環境で長く働いたあと、
「MRIもやりたい」
「大きな病院へ転職したい」
と思っても、未経験の検査が多いと転職のハードルが上がる場合があります。
反対に、新卒から大きな病院で様々なモダリティを経験していれば、その後の選択肢を広げやすくなります。
そのため、
若いうちは経験を優先する
という考え方はかなり大切だと思っています。
大変だけど若いうちに経験しておく価値はある
大病院は正直、大変です。
土日勤務もあり、当直もあり、待機もあります。
しかし、その分、
放射線技師として一番成長できる時期でもある
と思います。
新卒時代に様々な検査を経験しておけば、その後、
- クリニックへ転職する
- 健診施設へ行く
- 専門性を高める
- 管理職を目指す
など、働き方を選びやすくなります。
まとめ
放射線技師の働き方は、勤務する施設によってかなり違います。
大きな病院では、
- 土日勤務がある
- 当直がある
- 待機や急な呼び出しがある
- 多くの検査を経験できる
という特徴があります。
一方、クリニックでは当直などは少なくなりますが、午前勤務を組み合わせた休日体系になっていることもあります。
そして新卒で就職するのであれば、個人的には大きな病院がおすすめです。
多少大変でも、CTやMRI、放射線治療など幅広い経験を積めることは、その後の放射線技師人生で大きな財産になります。
次回は第2部として、放射線技師の給与や待遇、そして私が最終的に放射線技師として働き続けなかった理由について書いていきます。
