前回は、診療放射線技師の働き方について、大きな病院とクリニックの違いや、新卒では大きな病院をおすすめする理由について書きました。
今回はその続きとして、**「なぜ私は最終的に診療放射線技師の道に進まなかったのか」**について書いていきます。
診療放射線技師の仕事が嫌だったわけではありません。
むしろ実際に経験してみると、企業と比べて働きやすいと感じる部分もありました。
それでも企業で働く道を選んだ最大の理由は、かなりシンプルです。
給料の差でした。
一番の理由は給料だった
私が進路を考えたとき、一番大きな判断材料になったのが年収です。
勤務する病院や企業によって当然違いますが、20代の時点でも、企業で働いた場合と診療放射線技師として働いた場合で、最大年間150万円ほどの年収差がありました。
年間150万円となると、かなり大きな金額です。
単純計算でも10年間続けば1,500万円の差になります。
もちろん実際には昇給や転職、税金などがあるので単純比較はできませんが、20代の自分にとって、この差は無視できませんでした。
結局、私が企業を選んだ理由のほとんどは給料です。
若いうちの年収差は資産形成にも影響する
特に私は投資や資産形成にも興味があるため、若いうちに得られる収入の差は重要だと考えました。
仮に年間100万円多く投資に回せるとすれば、それを20代から積み立てることで、その後の資産形成にも大きな差が生まれる可能性があります。
給料が高ければ必ず幸せというわけではありません。
しかし、
「同じ1年間働くのであれば、できるだけ多くの収入を得たい」
というのが当時の私の考えでした。
そのため、最終的には診療放射線技師ではなく企業で働くことを選びました。
仕事の楽さなら放射線技師だった
ただし、給料以外の部分まで含めると、すべて企業の方が良かったわけではありません。
むしろ仕事そのものの楽さで比較するなら、個人的には診療放射線技師の方が楽でした。
放射線技師の仕事は、もちろん患者さんの状態に合わせた判断や専門的な知識が必要です。
CTやMRIなどは撮影方法について考えることもあります。
それでも日常業務の多くは、ある程度決められた流れがあります。
患者さんを案内して、検査内容を確認して、撮影して、次の患者さんへ。
慣れてくるとルーチンワークとしてこなせる部分も多くなります。
午前中は忙しい。でも午後は暇な日もあった
前回の記事でも書きましたが、病院で働いていたときは午前中に患者さんが集中する傾向がありました。
午前中は次々と検査が入るので忙しいです。
ところが午後になると状況が一変し、日によってはほとんど仕事がないこともありました。
そういう時間には、
- MRIのシーケンスについて調べる
- 撮影技術について勉強する
- 資格試験の勉強をする
といったことをしていました。
自分の専門知識を深める時間として使えるのは、放射線技師として働いていて良かったところです。
企業は給料が高い分、大変なこともあった
一方、企業で働けば必ず良いというわけでもありませんでした。
私の場合は企業で働いたことで収入は上がりましたが、その分、仕事に求められるものも違いました。
病院のように毎日の仕事がある程度決まっているわけではなく、自分で考えて動かなければならない場面も増えます。
そう考えると、
給料を重視するなら企業、仕事の安定感やルーチンワークを重視するなら放射線技師
というのが、私自身が両方を経験して感じた大きな違いです。
放射線技師になったこと自体を後悔しているわけではない
ここは誤解してほしくないところですが、診療放射線技師の資格を取ったことを後悔しているわけではありません。
CTやMRI、放射線などについて専門的に学べたことは非常に良い経験でした。
医療現場で実際に働かなければ分からなかったこともたくさんあります。
そして国家資格なので、資格そのものがなくなるわけではありません。
結果として別の道に進んだとしても、資格取得までに学んだことや医療現場での経験には価値があったと思っています。
どちらを選ぶかは何を重視するかで変わる
診療放射線技師と企業のどちらが良いのかについては、一概には決められません。
私の場合は、
「20代のうちにできるだけ収入を増やしたい」
という考えが強かったため、企業を選びました。
一方で、
「年収が多少低くても仕事内容を重視したい」
「医療に関わり続けたい」
「ルーチンワーク中心の仕事が自分には合っている」
という人であれば、診療放射線技師は十分魅力的な選択肢だと思います。
結局は、給料・仕事内容・休日・やりがいのどこを優先するかによって答えは変わります。
まとめ:私は年収差を重視して企業を選んだ
私が診療放射線技師の道に進まなかった最大の理由は、給料でした。
勤務先によって違いはありますが、私の場合は20代でも企業と放射線技師で最大150万円ほど年収に差が出る可能性がありました。
資産形成も考えていた私にとって、この差は非常に大きなものでした。
ただ、仕事内容だけで考えれば放射線技師にも魅力があります。
ルーチンワークが多く、午後には比較的落ち着いている日もあり、企業とは違った働きやすさがありました。
どちらが正解というわけではありません。
私は比較した結果、**「仕事の楽さよりも収入を選んだ」**ということになります。
これから診療放射線技師を目指す人には、仕事内容だけでなく、実際の求人を見ながら給与や勤務体系、将来のキャリアまで含めて進路を考えてみることをおすすめします。
